ツイッター警告解除までの16日間|「このリンクは安全ではない可能性があります」からの解放

ツイッター警告解除までの16日間|このリンクは安全ではない可能性があります

突然の「警告」

こんにちは、bonです。

ツイッターは素晴らしい。創立してから14年。もはや誰もが知っている一大インフラだ。きっと多くのブロガーさんはこのSNSを活用し、多様なアクセス戦略を取っていることだろう。フォロワー数が4桁、5桁、そんなアカウントならば宣伝効果は抜群だ。

だがある日突然、そのリンク先の愛しのサイトに、警告画面が現れたらどうだろう? 「このリンクは安全ではない」。そんなセンセーショナルな警告だ。

恐らく人によっては割合こそは異なるが、さまざまな感情が混在するのが真実だろう。驚愕、絶望、激おこプンプンあたりがメインだろうか。

ただし、こんな事態に遭遇するのは、ホントにホントのレアケースである (はずだ)。だがその反面、巷に転がっている関連情報は、非常に乏しいのも事実である。

実際、この警告の「根本要因」、「解決策」や「最適解」。これらを自力で探ってみようにも、満足のゆく回答は何処にもない。それでもあなたは正気を保っていられるだろうか?

本記事はそんな数奇な事案に翻弄されながらも、全力で遊び もがき続けたブロガーの、警告解除までを綴った16日間のドキュメンタリーだ。

プロローグ|最期の平穏

さてさて、今日もツイッターで無益なことを呟くとしようか。ベットを出るのがすっかり難儀となった冬の早朝、私はいつものように枕元のスマホを起動し、ゴロゴロ、ツラツラとそのディスプレイを眺めていた。

そして、ゴロゴロすること数分間。何がきっかけだったかは、今となっては思い出せない。だが私は、自身が運営する雑記ブログのリンクボタンを押したのだった。そして、その何気ない1つの「ポチり」が、あの長い長い16日間の始まりだった。

1日目|警告:このリンクは安全ではない可能性があります

解除方法|このリンクは安全ではない可能性があります

「ナニコレ?」。それが最初の感想だったと思う。私のブログが「安全でない可能性がある」。この画面はそう告げている。

「警告」から始まる文面には、「危害につながる」「暴力的」「誤解を招く」などという、何やら深刻そうなワードが並んでいる。

さらりとこれらを一読すると、どうも私のブログは「公序良俗に反するリスク」を内包しているらしい。そう理解した私は次に、こう思った。「ふむ、確かに」と。

常識的に考えれば、起き抜けの人間に向かって「お前、なんかアブねぇ」。そんなセリフを吐くのは失礼だろう。言った側と、言われた側、双方が良好な関係を築くうえで、望ましくない結果となるのは自明である。

だがそれは、「言われた側」に身に覚えがない場合の話だ。

そう、私には他人から「アブねぇ」呼ばわりされる謂われがあった。奇しくも警告の数日前、私はそのブログにて「絶対領域」の尊さを熱く論じる、3000文字を挙げたばかりであったのだ。

自粛警察、プロ市民、そういう良識あふれた諸氏から見れば、いかにもアレは「アブねぇ」記事に違いない。そう結論付けた私は、警告画面に向かって独り頷 (うなづ)き、「ふむ、確かに」と再びごちた。

ただ、寝起きとはいえ私は静かにパニックしていた。警告文を再読すれば、他にも「スパム」や「悪意」といった、穏やかとは対極のワードが並んでいるのだ。

確かに私という人間は、社会にとって「真」に有益だとは言い切れない。そんな闇を抱えているのは自覚している。

とはいえ私の半生を鑑みれば、ただただ法律の範囲内にて、慎ましやかに過ごすことに専念してきた、雑輩 (ざっぱい)でしかないのも事実だろう。

こうした社会規範にセンシティブな臆病者に、「違反」といった強いワードをぶつけることは、実はとてもとても危険な所業だ。

それを証拠に、うららかな朝の光とは裏腹に、黒き狂気は静かに私の脳裏に忍び寄り、ポタリポタリと暗い染みを拡げていたのだ。

こうして徐々に理性を損じていった小心者が、もっとも非合理的な「現実逃避」に走ったことに不思議はない。

これ以上は「警告文」を見たくない。そんな強迫めいた感情は、無意識に私の指をはしらせ、スマホ画面を「英字表記」に変換せしめていた。そう、私はとてもパニクっていたのだ。

警告画面 (英語)

解除方法|警告|英語表記

警告を英語表記にしたところで、事態が好転するはずがない。それに「警告画面」を見たくないなら、画面をオフればよいだけなのだ。だが、狂気に蝕まれた私の脳は、すでに正常な判断力を失っていた。

警告、警告、お前は警告。そんな声が脳裏に響く。画面に輝く「Warning (ワーニング)」の7文字が、私のつぶらな瞳に焼き付き、喚 (わめ)いているのだ。たまらず私はスマホの画面を強めに叩いた。

警告画面 (仏語)

解除方法|フランス語

何とも惨 (むご)い仕打ちである。良かれと思って逃げた「仏語」の世界には、「Attention (アテンション)」の文字が待ち受けていた。

「警告と言っただろう? お前はもう、逃げられない」。不敵な笑みを浮かべ、そう告げてくる携帯画面が脳を揺さぶる。私は叫んでいたかもしれない。今となって思い出せるのは、見慣れた右手がバシり、バシりと画面を叩く光景だけだ。

警告画面 (?語)

解除方法|警告画面|?語

これは一体何語だろうか? 全く読める気配がしない。だが「例の言葉」が読めないならば、何語だろうが構いやしない。

「警告地獄」をようやく脱し、わずかな正気を手元に戻した私は、ぐったりと消耗していた。しかし今はまだ、倒れるわけにはいかないだろう。解決策を見つけなくては。

「URLポリシー」、「Twitterルール」の確認

さて、警告文を再読したところ、私のブログは「URLポリシー」、もしくは「Twitterルール」に反する可能性があるらしい。ならば最初は、その真偽を確認するのが道理だろう。私は先の画面に貼られていた、これら2つのリンクを順にクリックしてみた。

「URLポリシー」へと飛ぶ

解除方法|規約

「Twitterルール」へと飛ぶ

解除方法|Twitterルール

「ふむ、なるほど」。私は本日3回目の独り言をつぶやいた。長々と書かれた「規約の類」。これらを完読することは、たとえ日本語だろうと「是」とはしない私である。

ましてや英語で書かれた長文を、訳して、熟慮し、対処するなど不可能だ。そんな絶望からのつぶやきだった。

スパムなのか、危険なのか、それが問題だ

ともかく優先すべきは、警告を受けた根本的な「原因」の究明だ。これは先の文面から推測すれば、2択となる。

すなわち、我がブログが「スパムサイト」であるか、もしくは「記事内容が危険」であるかのどちらかだ。

まずは前者について探ってみよう。この確認は簡単だ。専用サイト「SPAMHAUS」でブログのURLを照会すれば一発なのだ。

「SPAMHAUS」のサイト画面

スパムチェックの方法1

この赤字で示したフレームに、ブログのURLを入力するだけである。

ブログの照会結果

スパムチェックの方法2

すると照会結果が、「このブログはブラックリストに載っていない」と出ている。つまり私のブログは、世界的にもスパム認定をされていない。

となると、消去法で本件の根本は「記事内容が危険」だったとなるだろう。心当たりは先にも述べた「絶対領域」に関する記事だ。

恐るべきことに、Twitter界において「かの領域」は触れてはならぬタブーである。 そんな仮説がとたんに現実味を帯びてきた。

2日目|ヘルプセンターへのHELP

さて、事件から1昼夜が経過した。実はこの間にネットからの情報を吟味したところ、本件はTwitterの「システムエラー」に酷似することが分かってきた。

なんでもTwitterには、スパムサイトをオートBANするシステムがある。

そして本システムは、まれに今回のような「お茶目」をするらしい。さらには、これが本当に「お茶目」であった場合、Twitterの「ヘルプセンター」を介して警告解除ができることも分かったのだ。

Twitterの「ヘルプセンター」画面

Twitterの「ヘルプセンター」画面

というわけで、私も例にならって上のフォームに必要事項を記入し、警告解除を申請してみた。

解除申請後の画面

10 解除申請2

さて、これで申請作業は完了だ。何に対して「ご協力、ありがとうございます」なのかは不明だが、とにかくやるべき事はやったのだ。

若干の違和感を抱えつつも、1つの仕事を終えた私は、ようやく胸をなで下ろしていた。順当にいけば2、3日以内にレスポンスが来るらしい。

「自動応答メール」の画面

11 自動応答

その後、間もなくして自動応答メールを受信した。私の依頼IDは「Case#0184088370」となっている。あとは静かに警告解除を待つとしよう。2、3日後のシャバを夢見て、私は安堵とともに眠りについた。

3~6日目|離別

さて、あれから4日が経った。レスポンスはまだ来ない。ちなみに、この間に収集した情報によれば、解除には2つのパターンがあるらしい。

曰く、くだんの申請後に「即日解除」するパターン、そして「数週間から数ヵ月後に解除」するパターンの2つである。

特に後者の場合、「解除の成否」が不明な事例も散見された。彼らのアカウントはその後、どんな結末を迎えたのだろうか?

私は焦っていた。すでに「即日解除」の時期は過ぎている。これは、ヤヴァイ方のパターンなのではなかろうか。

私はいよいよ事態が深刻であることを認め始めた。と同時に厄介事を連れてきた、「絶対領域」への偏愛癖を、半ば本気で呪い始めた。

とにもかくにも、BANシステムの誤認であろうがなかろうが、私のサイトはその捜査網に引っかかる「アブねぇ」シロモノであることに違いはない。

となれば、私のフォロワーさんも危険なのでは? 私を襲った捜査網が、彼らまでもを巻き込むリスクがあるかもしれない。そんな懸念は、穿った見方といえまいか。

というのも、類は友を呼ぶのである。対外的には首尾よく隠しているのであろうが、なじみの中には「隠れ・絶対領域」信者もいるはずだ。

いかん、彼らが危険だ。芋づる式に「警告」される危険がある。やはりここは一旦、皆とは距離を置く必要があるだろう。

そう確信した私は、事の重大さを伝えるべく「警告画面」のスクショを添付し、ともすれば最期となりうるツイートを発した。

涙をのんで、最期 (?)のツイート

12 最期の挨拶

ヒャッホウゥ~‼
公式に認定されちったぁ~(≧▽≦)‼
というわけで、短いお付き合いでしたが、フォロワーの皆様に心より御礼申し上げます。
やがては認定解除されるか、されないか。風の向くまま気の向くまま。
晴れて出所した際は、また交友できれば幸い至極。
それでは皆様、また逢う日まで。

あゝ、私の愛してやまないフォロワーさん達。そして「絶対領域」信者の同志らよ。どうか泣かないでほしい。私は信じているのだ。

いつかきっと、その日はやってくる。世間が「領域」の尊さを受け入れ、疚 (やま)しさ無くして、語り明かせる。そんなマーベラスな日々がやってくると。

私がラヴする、「絶対領域」信者 (?)の同志たち

13 もとみさん

ありがとう。もとみさん。リツイートしたヘンタ 猛者は、あなたを含めて3人だけです。

14 やーさん

ありがとう。やーさん。あなたは、もう一人のリツイートした、私がラヴするヘンタイさんだ。

15 うめさん

ありがとう。うめさん。あなたの小説『だけ・ない』だが、ちょっと抜けてる「ハルキ君」が、私にはどうしても他人と思えない。

16 ノミさん

ありがとう。ノミさん。こんなヨゴレに涙は勿体ない。「抹茶の精」よ、どうか笑顔でお達者で。

17 Pちゃさん

ありがとう。Pちゃさん。不思議の世界のハニーズたちに、栄光あれ。

18 Takaさん

ありがとう。Takaさん。あなたは私の数少ない、「特に」良識的なフォロワーさんです。

19 ぶっちーさん

ありがとう。ぶっちーさん。あなたのリプには、いつも優しい愛がこもっていました。

ここでは割愛するが、他にも「いいね」をくれた優しい方々、ありがとう。この「アブねぇ」アカウントに接触するには、並々ならない勇気が要ったことだろう。私は皆を、心の底から尊敬している。

7日目|懇願

こうしてTwitter活動から距離をおいた私は、とたんにヒマを持て余した。普段どれだけ多くの時間を捧げていたのか、まさかこんなカタチで知る日が来ようものとは。

そんな苦笑いを抑えつつ、私は新規にフォローした「Twitter Support」の公式アカウントを眺め、そして新たな恐怖に慄 (おのの)いていた。

というのも、650万のフォロワーを有するそこには、無数の、まさに無数のユーザーからの、助けを求める阿鼻叫喚が在ったからだ。

2週間待ち、3ヶ月待ち、もしくは半年待ちの、慈悲を訴え続ける悲鳴の数々。まさか現世にこんな地獄があったとは。私は6日ぶりに画面を叩きたくなる衝動を、どうにか抑えることに必死だった。

Twitterラヴなユーザーたるもの

公式アカウント「Twitter Support」は、地獄の光景そのものだった。それまでの私は、自身の置かれた状況をまったく理解していなかった。

そう、呑気に「ヒャッホウゥ~」していた私はすでに、奈落の底に刺さって居たのだ。危機感ゼロのお気楽流刑者。地獄の鬼もドン引きだろう。

あたりを見れば、一応サポートという名の「蜘蛛の糸」は垂れてはいるが、助けを求める亡者の群れは、とうに遥か高みへ連なっている。もはや糸に触れることすら困難だろう。

だがここでは終われない。糸まで辿りつけないならば、新たな一本を呼び寄せればいい。覚悟を決めた私は、サポート相手に「媚びて、引いて、省みる」。そんなイバラの道を選択したのだ。

そう、私のツイッター・ラヴを、声を限りに訴えかけるイバラの道だ。

ラヴ①|ユーザーネームを変えてみる

20-1 ユーザーネーム

bonは人畜無害の猫なのです

まずはユーザーネームを変えてみた。シンプルに、そして最も大事な点をアピールしてみる。人畜無害。そう私は「危険」と無縁の存在だ。

この調子でどんどんいこう。

ラヴ②|プロフィールを変えてみる

21 プロフィール

ツイッターは素晴らしい。朝、昼、晩と、私はツイッターとともに在るのです。これは勤務時間中だって例外ではありません。
あゝ、もはや私はツイッターのことしか考えられない。これは愛、そうなのですね。

続いてプロフィールを変更してみた。蜘蛛の糸はまだまだ遠い。余すことなく、私のラヴを伝えなくては。

ラヴ③|TwitterSupportにメッセージ

22 サポート依頼

拝啓
ツイッターサポート様。添付した「警告」を解除して頂ければ幸いに存じます。
ワタクシのブログは、ちょっとお茶目で、ハッピーな小話サイトなのです。
決して、危険でもスパムでも御座いません。
そもそも、ワタクシめはフォロワー数がわずか2桁の、哀れなアカウントにすぎないのです。どうかご慈悲を。

お次は、「TwitterSupport」への直談判だ。「解除申請」に加えて「サポートへの直談判」。他の亡者は皆一様に、このような手法を実施している。ある意味では正攻法ともいえるだろう。

ラヴ④|さりげなく本心をつぶやく

23 アカウントをつくろう

キミはTwitterアカウントを持っているかい?
何だって⁉ 持っていない?
こいつは一大事だ。キミは人生の半分を損しているぞ。
今すぐアカウントを作るんだ。
そろそろ出勤時間だって?
休みを取るんだ。
もっと大切なことがあるだろう?
そうだ、今すぐにTwitterアカウントを作るんだ。

最後は「置き手紙」だ。もしからしたら、サポートがアカウントへ視察にやって来るかもしれない。甘い甘いツイートを、さりげなく残しておこう。

8~16日|11通の手紙

さて、以上でお膳立ては整った。ここから先はアピールタイムだ。いわば片想いの恋愛模様とよく似た状況、ラブレターによる自己表現だ。

恋文を書くのは初体験だが、ガツガツするのが逆効果なのは理解している。あくまで自然体を意識しよう。語り口調がベターだろうか。

それからというもの、思春期時代を彷彿させる一方通行の発信が始まった。ほんのり苦く、青い匂いに戸惑いつつも、私は己のラヴをしたため続けた。

いつか返事は貰えるだろうか。そんなほんのり苦い、青い匂いに期待を込めつつ。

1通目|天気を語る

24 01

やあ、サポート。

日本は今日も寒いよ。いよいよ冬本番って感じさ。
ところで僕のメッセージは読んでくれたかな?
例の警告に関するやつさ。
たぶん、あれはちょとした勘違いと思うんだが、解除してくれると助かるよ。

それじゃ、よい一日を。

2通目|反省を語る

25 02

やあ、サポート。

確かに君が正しいよ。
シュークリームを全て食べてしまったことは悪かった。それを許せないのは当然さ。
でもだからといって、僕のブログをスパム認定するのはやりすぎだよ。
だって本当に悪いのは、そのシュークリームなんだ。
あれは本当に美味しかった。もう自分自身じゃ止められないほどにね。
ということで、あれは解除してくれないだろうか?

case#0184088370 より

3通目|年の瀬を語る

26 03

やあ、サポート。

年の瀬が近づいてきたね。キミも随分忙しそうだ。
身体には気をつけてくれたまえ。
何といっても来週はクリスマスの本番だ。
風邪をひいてしまっては、せっかくのご馳走が食べられないぞ。はっはっはっ。
ところで例の進捗はいかがかな?

それじゃ、また。
case#0184088370より

4通目|夢を語る

27 04

やあ、サポート。

今朝、僕は夢を見たんだ。そう、例の警告が解除されるという夢さ。
僕は笑顔で、子どものように野原を駆け回っていたよ。
これがリアルだったら、どんなに素敵だと思わないかい?
ところで解除の進捗はいかがかな?

それじゃ、また。
case#0184088370より

5通目|クリスマス・プレゼントを語る

28 05

やあ、サポート。

今年もサンタさんが世界中を回るらしいね。素敵なことだ。
ボクがお願いしたプレゼントが何かって?
何もないよ。彼は子供たちのヒーローだからね。
でも、もし僕が子供だったら「世界平和」、そして「早期のサポート」をお願いするかな。

それじゃ、また。
case#0184088370より

6通目|趣味を語る

29 06

やあ、サポート。

僕の趣味は読書でね、よくミステリーを読むんだよ。
最近ではアガサ・クリスティーにハマっているかな。
そうそう、ミステリーで思い出したよ。
実は、僕のブログがスパム認定されるという謎があるんだが、君に解決できないだろうか?

それじゃ、また。
case#0184088370より

7通目|快挙を語る

30 07

やあ、サポート。

今日は「ボイジャー号」が、無着陸で世界一周の飛行を成し遂げた日らしいね。
これはまさに快挙だよ。
ところで例の警告解除も、僕にとっては快挙なんだが、君は賛成してくれるかな?

それじゃ、また。
case#0184088370より

8通目|メリクリを語る

31 08

メリークリスマス、サポート。

実はね、僕はフォロワーさん達にも同じようにメリークリスマスを言いたいんだ。
でも僕のサイトは警告認定を受けていてね、リプライを自粛しているのさ。
僕のせいで友人まで、とばっちりを受けたら大変だからね。
だから、今年は独りで祝うとするよ。
来年こそはメリクリを言えることを願っているよ。

それじゃ、また。
case#0184088370より

9通目|サンタを語る

32 09

やあ、サポート。

メリークリスマス。やはり今年は、君しか言える相手がいないようだ。
だからせめて、フォロワーさんの分も君に言おう。メリークリスマス。
やっぱりサンタさんには、例の解除作業は難しすぎたようだね。
でも君には簡単だと思うんだが、どうだろうか?

それじゃ、また。
case#0184088370より

10通目|SNSを語る

33 10

やあ、サポート。

ちょっと聞いてくれよ。
こないだ僕の友人が、ツイッターとは別のSNSを使うことを勧めてきたのさ。もちろん僕は断ったよ。
でも僕が他のSNSに、ツイッター以上の魅力を感じてしまうその前に、例の修正を急いでくれたら助かるよ。

それじゃ、また。
case#0184088370より

最後の手紙|ついに解除の時、そして別れを語る

34 11

やあ、サポート

警告の解除をありがとう。
だが残念なことに、僕のブログはすでに無くなってしまったんだよ。
ついさっきの話さ。
ブログのドメイン変更をしていたら、全てのデータが消えてしまってね。
ハハハ、笑えるだろ?
とにかく、君には世話になったね。改めてお礼を言うよ。

それじゃ、元気で。
case#0184088370より

最終日|そのとき何が

さて、最後の「別れ」の言葉を送る少し前、私は自画自賛の絶頂にいた。というのも、ブログの「警告解除」を自力でおこなう解決法を、ついに見つけ出していたからだ。

その解決法は半ば無理矢理な、いや、ともすればヤケクソとも言える手段であった。

「ああ、そっか。ドメインが警告対象なんだから、これを捨てれば解決じゃん。自分、あったまいぃ~」と。

要は、禁断の自爆技「ドメイン・チェンジ」を自賛していたのである。「転生」といえば聞こえがいいが、これはブログにとっての「死」を意味する。

そう、2週間を越える静かな狂気の浸潤は、すでに私をそこまで追い込んでいた。もはや止める理性は何処にもない。ブログのドメイン移行は粛々と、非情なまでに進行していた。

作業は順調そのものだった。「それじゃあ早速、新しいドメインを作りましょうねぇ。カチッ、カチッっと。よしよし、じゃあWordpressも入れますよぉ~。カチッ、カチッっと」。

そう、ドメインパワーに対する「未練」を絶てば、この施術は意外なまでにあっさり進む。そして、嬉々としてマウスの「クリック音」をアテレコする、私の常軌を逸したアグレッシブに、「未練」などは皆無であった。

「OKそんじゃ、前のデータベースも移行してぇ、カチッ、カチッっと。」

「ん? カチッ、カチッっと、、、」

「あれれぇ~? おっかしいぞぉ~? カチッ、カチッ (×10回)」

エピローグ|感謝の言葉

というわけで、今日この佳き日、長年にわたり皆様の寵愛を頂きました雑記ブログ「多読bon」の全データは、その使命を全うしたこと、謹んで報告する次第にございます。

思い返せば「バックアップを取りましょう」。そんな世間に溢れる忠告は、こうした事態を避けるために在るのでしょう。

ですが下を向いてばかりは居られません。しんどいばかりの人生ですが、我らの未来は続くのです。出逢いがあって、別れがある。そして別れはいつも突然です。

しかしそれ故、人と人との縁 (えにし)というのは、可憐で哀れで愛おしい。

いつもの風景、いつもの下ネタ、共に笑ったおバカなツイート。時には「いいね」で共感し、時には「いいね」でたしなめる。

流れ流れるタイムラインは、二度と同じ位置には還りません。しかしその儚さゆえに、おバカなリプは美 (ふつく)しい。

皆の愛した「多読bon」は逝きました。

ですがワタクシ「bon」の半生は、いつも、いつでも、リトライだらけの日々でした。なれば今こそ、新たなリトライのときなのでしょう。

スパムが誤認であったら、サポート・フォームを送ればよい。返事がなければ、サポート・チームにメッセを送ろう。それすらダメなら、ドメインチェンジが在るのです。

そして数奇な因果で、全てが虚無へと没したならば、そんときゃ、もいちどリトライしましょう。

そんなこんなで、新たなブログ、「雑奇譚」が誕生しました。記事は一から出直しですが、今後も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

P. S. バックアップ、大事な。

bonでした。